ドジャースとパドレスの両球団に所属し、メジャー通算124勝の朴賛浩氏(50)が、始球式を行った。現役時代に「コリアン・エクスプレス」と評された快速球を回想させるような、直球にスタンドも沸いた。渡米時に使っていたグラブを博物館から一時的に返却してもらい「1球投げるだけで1試合分の緊張をしている。30年前には想像もつかなかった」と話した。

94年に「メジャーとマイナーの違いも分からなかった」状態で大学を中退して渡米した。95年には野茂英雄がドジャースに入団。旋風を巻き起こした。野茂から少し遅れて、ともにドジャースの先発ローテーションを担った。「野茂さんがドアを開いてくれたところに飛び込めた」と感謝した。

アジア人として最多となる通算124勝を挙げた。韓国遠征には日本人の大谷、ダルビッシュ、山本、松井、韓国出身の金河成と5人のアジア人が開幕メンバー入りした(高佑錫はロースター漏れ)。「30年前は1人だった。イチロー、ダルビッシュ、金河成、秋信守、柳賢振に、台湾人の選手もメジャーリーガーとなった。東洋人にとって野茂さんと朴賛浩が木の幹となってきた」と振り返った。

ド軍は「韓国の通貨危機があった頃に私がいたので、韓国人にとって初恋のようなチーム」だが、パ軍にも思い入れはある。試合前までにMLB通算103勝のパ軍の後輩ダルビッシュには「記録は破られるべき。必ずやってほしい」と、自分超えを期待した。【斎藤直樹】

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