ドジャース大谷翔平投手(30)が2度の勝ち越し打を放ち、絶対に負けられない2位パドレスとの直接対決第2戦を勝利に導いた。適時打を放つごとに絶叫。塁上でベンチのチームメートをあおるようなポーズを見せるなど、WBC準決勝メキシコ戦をほうふつさせた。「各打席チャンスの、いい場面で回ってきたので。打てて、少し感情的な部分が出たのかなと思います」。悲願のメジャー初優勝に王手をかけた。
3-3の6回2死一、二塁、中前にゴロで抜ける決勝打を放った。2球で追い込まれたが、空振りを誘ってくる変化球を2球見逃し、カウントを整えてから外角高めのツーシームをはじき返した。「いい時っていうのはストライクゾーンを維持できてると思う。単純に調子がいいなと思って。振るべき球を振ってますし、振った時にもいい結果が出てるっていうのは、構えもいいし、それに伴ってスイングの軌道自体もずれてないんじゃないかなと思います」。一塁へ向かう際には叫び、一塁塁上では手をたたき、ベンチをあおるように右手を上げた。
一塁走者としては、2番ベッツの4球目に二盗を決めた。左腕モレホンから、完璧にモーションを盗み、捕手が二塁に投げられなかった。これでシーズン56盗塁目。01年イチロー(マリナーズ)と並ぶ、日本人のシーズン最多盗塁となった。「もちろん憧れの選手でもありますし、数が並んだからといってそれが変わることはもちろんないので。引き続きというか、チームの勝ちのためにしっかり走るところは走っていきたいなと思ってます」と話した。
4回の第3打席では、右翼フェンスを直撃する勝ち越し二塁打を放っていた。同点に追い付いた直後、とてつもなく大きな歓声の中で打った。「エネルギーをもらったりプラスになっている。それはかなりあると思います。ファンの人の盛り上がりもそうですし。チームの士気も高いと思うので、そこはより集中できる材料なのかなと思います」。初球の甘く入ったスライダーを見逃さなかった。二塁塁上では両手を広げて「カモーン」と叫んだようで、その後、ベンチをあおるように両手を上げた。
打球速度は今季7番目になる116・8マイル(約188キロ)、飛距離363フィート(約111メートル)という本塁打でもおかしくないほど強烈な打球だった。スタットキャストによると、ヤンキースタジアムやペトコパークなど30球団の本拠地のうち14球場なら本塁打という当たりだった。
これで同地区2位のパドレスと3連戦で1勝1敗とし、ゲーム差を再び3に広げた。直接対決であと1勝を挙げれば、ついに最大目標の地区優勝にたどりつく。「この最後の、最後の最後らへんまでそういう試合がまずできるっていうことにまず感謝したい。ここまで健康を保って、今日もしっかり全部出られたことに、まず今日はそれがまず一番じゃないかなと思う。引き続き明日以降そうやって頑張りたいなと思います」。待ちわびた「ヒリヒリする9月」も大詰め。感情のリミッターを外しながら、決戦に臨む。



