<オープン戦:マリナーズ10-9ロイヤルズ>◇26日(日本時間27日)◇アリゾナ州ピオリア

 マリナーズのイチロー外野手(35)は「1番・右翼」で出場し3打数2安打、1得点だった。

 日本の連覇で幕を閉じたWBCと、マリナーズのキャンプ地ピオリアの雰囲気の違いを問われ、イチローは「対極ですね」と笑った。「あの雰囲気でここにいたら怖いけどね。ここはのどかだなあ、という気がします」。

 ベテランのスウィーニーが音頭をとり、練習開始前には城島健司捕手(32)とともに円陣の中心に立たされた。「この2人がWBCでアメリカをやっつけた!」。くだけた雰囲気で、すんなりと新しいチームにとけ込めたようだ。

 あこがれのヒーローで、今季からマリナーズに復帰したグリフィーとは何度も談笑するシーンが見られた。「(オリックス時代に)ここで僕が練習させてもらったのが10年前。(グリフィーは)あれから変わってねえなあ、と思いました」。イチローに3日前までのピリピリした雰囲気は感じられなかった。

 プレーの方はWBC終盤の切れを保ったままだ。試合では1、2打席目とも鋭い打球で内野手の間を抜いた。「やっぱりあの大会(WBC)に集中することが、そのまま(公式戦の調整に)直結すると思いますね。プラスしかない」。

 開幕まで確かめておきたいことは、新しくなったスパイクの使い心地くらいだという。