浜松の鈴木が、岐阜でプロ初勝利を挙げた! 中日鈴木翔太投手(21)が、今季2度目の先発登板で6回途中2失点の好投。スライダー、フォークを交えながら、5回には3者連続三振を奪い、プロ最多の9三振を奪った。13年ドラフト1位入団も、故障などで過去3年間は未勝利に終わった。苦しい期間を経て、4年目でうれしいウイニングボールを手にした。

 雨の中、鈴木は笑顔で荒木からウイニングボールを受け取った。プロ4年目での初勝利。お立ち台で「時間はかかりましたけど、1軍の舞台で勝てたのは一番うれしい」とかみしめた。

 6-0の5回。無死から連打で一、二塁の危機も、7番高城、代打エリアンを空振り三振で2死とした。「2死までは何も考えずにいった。(前回の2日)広島戦を思い出して落ち着いていった。最後は腕を振った結果だと思う」。倉本には外角低めフォークで空振り三振。3者連続の空振り三振で得点を許さなかった。6回途中まで8安打2失点。5回2死から崩れた前回登板の反省を生かした。

 「苦しい時期があったから勝てた。去年が一番悔しかった。ケガもあって自分の球を投げられなかった」

 昨年もローテ入りを期待されたが、春季キャンプ後に胸椎のヘルニアで離脱した。治療法は動かさないこと。呼吸をするにも痛みが出る。寝返りも打てない。野球ができず、じっと苦痛に耐えた。完治は難しく、胸回りの入念なストレッチで痛みが出ないように予防するしかなかった。