関西ならぬ、完勝ダービーや! 阪神が「日本生命セ・パ交流戦」で6勝無敗だったオリックスに土をつけた。0-2の3回に3適時打で逆転し、なおも2死一、二塁から鳥谷敬内野手(35)が2号3ラン。交流戦単独トップとなる通算305安打目のアーチで勝利を決定づけた。チームは3、6回と2度にわたる打者一巡の攻撃で交流戦の同カード最多となる11得点を挙げ、関西ダービー初戦を制した。

 わずか13日前の悪夢を忘れそうになる。鳥谷が、とても鼻骨が折れているとは思えない強振を決めた。1点リードを奪った直後の3回2死一、二塁。オリックス金子の142キロ直球に対し、コマのようにクルリと軸回転した。右翼フェンスをぎりぎりで越し、一気にリードを4点に広げた。

 「甲子園ならアウトだと思うし、ラッキーが重なった」。価値ある2号3ランはプロ野球歴代単独トップとなる交流戦通算305安打目。「辞めたら、どうせ抜かれると思うので」。そう笑い飛ばしたが、7連勝中のオリックスを止めた表情からは充実感が漂った。