巨人阿部慎之助内野手(38)が、広島今村から右前安打を放ち、日本プロ野球史上49人目となる通算2000安打の偉業を達成した。球団の生え抜き選手では、川上哲治、長嶋茂雄、王貞治、柴田勲に続く37年ぶり5人目の快挙。阿部語録で歩みを振り返る。

【阿部慎之助・語録】

 ◆「まだスタートの1ページ。これからが長いですからね。今日のことは忘れて、また明日です」(01年3月30日、阪神との開幕戦で新人では球団史上初の開幕戦初打席タイムリー、プロ野球史上最多4打点の活躍でデビュー)

 ◆「最高です」(02年8月11日の広島戦でプロ入り初のサヨナラ本塁打。お立ち台で“最高です”を繰り返し、以後、自然と決めぜりふとなる)

 ◆「家族やファンの方々を幸せにすることを目標に頑張りましょう」(07年1月31日、宮崎キャンプでの主将就任あいさつ)

 ◆「至らない点もあるかと思いますが、日本一奪回に向けたチームのまとめ役をしっかり務めたいと思います」(08年11月、球団史上4人目となる選手会長も兼任)

 ◆「てめぇ~、この野郎、サイン見落としやがって!」(12年10月28日、日本ハムとの日本シリーズ第2戦で、守備時にけん制のサインを見落とした沢村に対し、マウンド上で一喝して頭をひっぱたいた。闘魂注入が効いたか、沢村は8回まで無失点の好投)

 ◆「残念ながら何人かは最終メンバーから外れる。でも、僕は今日ここに集まった33人が侍ジャパンだと思っている」(13年WBC代表候補合宿で。落選組も交え、主将として決起集会を開いた)

 ◆「きついときほど、笑っていようかなと思います」(13年WBCで主将就任時に)

 ◆「右の玉がまだちょっと。あ、タマって読まないで下さい。ギョク、ですよ。右玉でウギョクって読んで下さい。少しは品があるでしょ」(13年10月18日、広島とのCSファイナル3戦目前に同16日の初戦で打球が直撃した股間の回復具合を聞かれ、独特の表現を披露。試合では2本の適時打と大当たりだった)

 ◆「打たれて、負け犬の遠ぼえみたいだった。あいつが、悪い」(14年4月16日のヤクルト戦でバレンティンに同点弾を浴びたマシソンが乱闘騒ぎを起こし、一喝)

 ◆「オレのおやじかと思った。わざわざ来て言ってきた。オレの心を燃やしてくれたよ。あのオジさんのおかげで打てた」(14年8月19日のヤクルト戦で決勝2ラン。試合中の中年男性の「オイ! 阿部と坂本! 花火を見ていないで素振りをしろ~」のヤジを力に変えた)

 ◆「これだけチーム状態、個人成績が悪くても、チームは首位にいる。これは逆にすごいこと。これで優勝できたら、みんなにとって一番価値がある優勝になる。ここまで来たら、個人なんて関係ない。一気に優勝しよう」(14年8月下旬の決起集会で。9月のラストスパートにつなげた)

 ◆「かぶり物を脱ぐわ」(14年11月、一塁手転向を家族に1番に伝えた。捕手に対する愛着を表している表現だった)