さあ、今日こそ10万号記念日だ! NPBの通算本塁打が28日、DeNA梶谷隆幸外野手(29)のソロで9万9996号に達した。1936年(昭11)5月4日に阪神藤井勇外野手が、セネタース戦(甲子園)で1号を放ってから81年。NPBが賞金100万円と表彰を決めている節目の10万号まであと4本となった。29日はDeNA-阪神(横浜スタジアム)、ロッテ-オリックス(ZOZOマリン)、日本ハム-楽天(札幌ドーム)の3カードが組まれているが、だれが打つ?

 きれいな放物線だった。DeNA梶谷が、球団史上39年ぶりの20本塁打20盗塁を達成した。7回2死の場面で、高めの直球をバックスクリーンの右脇へ運んだ。これが今季20本目となり、すでに記録していた20盗塁と合わせた「20×20」に到達した。球団では桑田(59年、61年)長崎(78年)以来3人目4度目の偉業で「率直にうれしいけど、チームの結果が第一」と、試合は大敗を喫し複雑な表情を見せた。

 走れて、長距離も打てる選手として、梶谷が今季こだわっていた数字でもあった。今季、盗塁の企画判断は梶谷自身に任されていた。24回企画し21回成功。成功率87・5%と高確率で仕留めてきた。14年に39盗塁でタイトルを獲得したときに比べ、減ってはいるが「無謀にいかなくなったから企画数も少ない。成功率を意識した結果」と、こだわりながら到達した。

 この日行われた4試合で生まれた8発のトリを打ち、プロ野球通算9万9996号。記念すべき10万号への挑戦権は今日29日に試合がある6チームにある。阪神と対戦するDeNAは、05年以来のロペス、筒香、梶谷の20発トリオがいる。「足でも、バットでも、何らかのことができるようにしたい」と語る梶谷にも可能性は十分。10万号でチームに勢いを呼び込みたい。