日本ハムが投打に精彩を欠き、完敗した。打線は散発5安打で今季19度目の完封負け。好投した先発上沢を援護できず、9回には3番手の白村が炎上した。見どころの少ない敗戦に、栗山監督は「すいません…。すいません…」と、厳しい表情で謝罪した。

 打線には不動の1番打者が姿を消した。西川が今季139試合目で初めて欠場した。前日9月30日西武戦で、左ふくらはぎに死球を受けて途中交代。一夜明けても、福島チーフトレーナーは「試合に出られる感じではない」と説明。現状では患部は打撲の症状だが、無理をすれば肉離れに発展する可能性もある。ベンチ入りからも外れ、試合中はアイシングなどで回復を図った。

 3年ぶりの盗塁王奪還が視野に入っている西川は「少し(痛みは)マシになっています。残り4試合、無理して出られるくらいなら、出たいですけど」と、出場意欲は見せるが、状況は予断を許さない。西川を欠いた打線も元気なく西武先発の野上に手玉に取られた。栗山監督は「(野上は)出来は良かったけど、何とかしないといけない」と、苦言を呈した。

 今季、唯一全試合出場を続けていた西川の欠場で、チームの全試合出場選手がいなくなった。11年以来、6年ぶりのことだ。開幕直後から主力に故障者が続出したことが、低迷した要因。苦しみ続けた17年シーズンを象徴するデータが、また1つ増えた。【木下大輔】