日本ハムは24日、ヤクルトなどで活躍し、西武、ヤクルトで投手コーチを務めた荒木大輔氏(53)が、2軍監督に就任すると発表した。「スカウティングと育成」を掲げる日本ハムにおいて2軍監督は重要なポスト。栗山監督とはヤクルト時代にともに戦ったチームメートで、解説などで球場を訪れた際には2人で話し込む間柄。指揮官の考えやチームの現状などは把握済みとみられる。来月1日から沖縄・国頭で行われる秋季キャンプでは、さっそく1、2軍監督がそろって指導にあたることになる。

 その秋季キャンプには早実の後輩・斎藤の参加も決まっている。右肩を故障してからは納得のいく成績を残せず、2年ぶり勝利を挙げた今季も1勝止まり。荒木氏には、斎藤の再生も取り組むべき課題となる。荒木氏を「あこがれの存在」という斎藤は、「『ちゃんとやれ』といつも怒られています。必死にプレーするしかない」と気持ちを引き締めている。

 また斎藤以外にも、11月の「ENEOS アジアプロ野球チャンピオンシップ2017」で侍ジャパンに選出されている堀や、石川直、上原、吉田ら“原石”は多く、育成が期待される。球団OBではない荒木氏の起用について、吉村GMは「違うところの文化を持ってきてくれることと、今までの(日本ハムの)方針を理解してやってくれる。言い方は悪いけど、古い部分を壊したい部分があるので」と新風を吹き込んでくれることを期待した。

 ◆荒木大輔(あらき・だいすけ)1964年(昭39)5月6日、東京都生まれ。早実1年夏甲子園で1回戦から5試合中4完封で決勝進出。横浜に敗れ準優勝。82年ドラフト1位でヤクルト入団。横浜(現DeNA)に移籍した96年に引退。通算180試合39勝49敗2セーブ、防御率4・80。04~07年西武コーチ、08~13年ヤクルトコーチ。右投げ右打ち。現在は評論家。