ポスティングシステムによる大リーグ移籍を決断した西武牧田和久投手(33)が18日、決断後初めて、自らの胸中を語った。この日、都内の病院で行われたメディカルチェック後に取材に応じ「本当に、ものすごく悩みましたけど、自分の夢に挑戦するのなら、今しかないと思った。メジャーに挑戦すると決めたので、今はスッキリした気持ちです」と話した。

 決断に至るまでには、大リーグに挑戦した先輩ら多くの人に話を聞いた。同じアンダースローで大リーグ挑戦を目指した元ロッテの渡辺俊介(現新日鉄住金かずさマジック)にも相談。プロ入りを悩んだ時も背中を押してくれた両親からは「あなたの夢を応援するから」と力強い後押しの言葉を受け、牧田は「1度きりの人生。夢に挑戦する」と決断した。

 同システムは現在、NPBとMLBの間で改定交渉中で、合意後に申請が可能となる。「システム自体が決まってないですし、(移籍決定まで)時間はかかるのかなと。年明けになるかもしれませんが、僕は待つだけです」と話した。球団は同システムがいかなる形で合意しても、容認する方針。メジャー移籍がかなわなかった場合は、残留を認める方針を固める。

 「1年1年が勝負」がポリシーだが、メジャーに挑戦するからには米国で残りの野球人生を全うする覚悟で海を渡る。「球団(西武)のサポートがあって、挑戦できます。不安がないと言ったら、うそになりますが、思いに応えられるように頑張りたいです」と決意を込めた。【久保賢吾】