夢の打率4割へ、秘策あり-。日本ハム近藤健介捕手(24)が14日、腰痛の再発防止へ秘密兵器を導入したことを明かした。ストレッチ器具ブランドのホグレルが手がける「ネバー・タイトハム」を札幌市内の自宅に設置。臀部(でんぶ)や太もも裏の硬さが腰痛の原因の1つで、柔軟性を上げるマシンを取り寄せた。今季は6月に腰椎椎間板ヘルニアの手術で戦線離脱したが、来季は万全の体に仕上げて前人未到の記録に挑む。

 同じ悪夢は繰り返さない。近藤が、腰痛再発予防へ最高のアイテムを手に入れていた。「病院の先生から紹介してもらったマシンを家で使っています」と明かしたのは、「ネバー・タイトハム」というストレッチ器具だ。徳島県内の病院で6月末に腰の手術を受けた際の主治医から勧められ、即決。約130万円する同器具の開発に主治医が携わっており、無償で提供を受ける幸運にも恵まれた。

 腰を痛めた根本的な要因を、秘密兵器でつぶす。自宅に設置したマシンでのトレーニングでは、臀部(でんぶ)や太もも裏の筋肉に柔軟性を出す効果があるという。両部分が硬いと、体幹と腰椎が連動せず、腰に負担がかかって痛みを引き起こす。近藤の事例も同様で、自宅で日々トレーニングを重ねることで「柔らかくなっていると思う」と、手応えも良好だ。

 断念せざるを得なかった大記録へ、大きな後押しにもなる。今季は手術前の段階で、50試合に出場して打率4割7厘をマーク。4割超の球団最長記録を更新した。最終的には出場57試合で打率4割1分3厘。「より、良くなるようにという意識しかなかった」と、振り返るが、侍ジャパンの一員として戦った11月の国際大会でも3試合出場で12打数7安打で5割8分3厘。故障さえなければ、史上初のシーズン4割も、夢物語ではなくなる。

 この日は札幌市内の室内練習場で自主トレ。下半身強化のランメニューやキャッチボールに加えて、黙々とバットを振り込んだ。自宅でのセルフケアで快調な腰の状態を示すように、練習メニューも順調に消化している。「しっかり股関節周りを柔らかくしていきたい」と、ケガに強い体の土台をオフの間に作り上げ、来季も打ちまくる。【木下大輔】