ソフトバンク柳田悠岐外野手(29)が23日、3年総額12億円プラス出来高の大型契約を結んだ。ヤフオクドーム内の球団事務所で契約更改し、1億4000万円増の推定年俸4億円でサイン。無数のフラッシュを浴び、最高の笑顔を見せた。

 「すごいお金。素晴らしい契約をしていただきました。球団には複数年とか金額で(FA権を)買っていただいたと思う。3年間、全部日本一になれるように、しっかり働いて、給料に見合った成績を残したい」

 順調なら来季中に国内FA権を取得するため、球団は流出を阻止すべく複数年を提示した。4年以上の大型契約も可能だったが、最短3年後に海外FA権も取得する。夢として持っているメジャー挑戦の可能性を残したいことに球団も理解を示し、20年オフに進路を選択できるように3年の年限で落ち着いた。2日に熊本で行われたトークショーで柳田は「僕は海外FAを取るのが32歳。33歳からメジャーに行くのはちょっときついかな」と話していた。将来をじっくり考えるための時間が3年だった。

 球団からはずっとホークスでプレーして欲しいと伝えられた。柳田も愛着は強い。「無名というか、カスみたいな選手をドラフト2位で指名してくれたのはホークスなので」とFAでの国内移籍は考えなかった。まずは3番柳田、4番内川、5番デスパイネ、6番松田の4億円カルテットで日本一連覇を目指す。夢に挑戦するかどうかの決断は3年後に下す。【石橋隆雄】

 ◆年俸4億円メモ 柳田が1億4000万円増の年俸4億円でサイン。これでソフトバンクの年俸4億円以上は和田、摂津、松田、内川に次いで5人目。同一球団で4億円以上が5人は今季のソフトバンク4人(和田、松坂、摂津、松田)を上回る最多人数。現時点で来季年俸が4億円以上は9人となり、そのうち5人がソフトバンク。