「楽天のマッサン」になる。ドラフト1位の近藤弘樹投手(22=岡山商大)が24日、他の新人選手と宮城・仙台市内のニッカウヰスキー仙台工場を訪問した。同社の創業者で故・竹鶴政孝氏は、NHK連続テレビ小説「マッサン」のモデルとなった人物。同じ広島出身の近藤。ニックネームは「コンちゃん」だが「今日初めて同じ広島と知りました。僕もいつかあんな偉大な人になれたら」。同郷として“2代目マッサン”へ名乗りを上げた。

 「マッサン」が放映されていた時期は、ちょうど大学生だったという。「存在は知っていたんですけど、朝練があったので見られなかったですね」と残念がった。妻リタさんと国際結婚した竹鶴氏だが、近藤は「僕は…。あまり興味ありません。日本人がいいです」。少し戸惑いながらも、否定した。

 既に2月1日から始まる久米島・春季キャンプのメンバーに選出されている。球界で偉大な人は? の問いに「やっぱり、殿堂入りされている方は本当にレジェンドだと思う」。続けて「いつかは、そんな人に僕も加われたら。まずは開幕1軍。僕はアピールしていく立場なので、頑張ってやっていきたい」と熱く、青写真を描いた。

 同社での見学は、新人の恒例行事となっている。近藤も、醸造方法やたるの火入れなどの製造過程に見入った。「ウイスキーを作る情熱をすごく感じた」と関心を寄せた。普段はビールなどを飲むというが、同社のワインやウイスキーも積極的に試飲した。「それぞれのお酒に個性がありますね」。マッサンが残した空間で風味も味わい、自身の将来像を思い描いた。【栗田尚樹】