日本ハム杉谷拳士内野手(27)がチームの“今季1号”となるアーチを放った。

 米アリゾナキャンプ中の初実戦となった10日(日本時間11日)の韓国・KTとの練習試合の3回。先頭打者で右打席に入ると、最初のスイングで左翼芝生席へ先制ソロ本塁打を放った。打ったボールは「高めの真っすぐ、いや真ん中かな」と、興奮気味に振り返った。

 「そろそろ、やらなきゃいけない歳。1スイング目で決められたのはよかった」。昨年12月末から1月後半まで、オーストラリアのウインターリーグに単身で乗り込み、武者修行。10年目を迎えた今季へ向けて実戦漬けのオフを過ごしてきた。「オーストラリアでは、いろんな打ち方を試せた。こういう形で1発目から集中して入っていけたのはよかった」。

 実は、この日はスタメン予定ではなかった。4番右翼で先発を予定していた大田泰示外野手(27)が体の張りを訴えて出場を回避したことで、チャンスが巡ってきた。こうした運を生かせば、再び大きなチャンスが巡ることも多いのがプロ野球。節目の1年にかけるチームNO・1の元気印が幸先いいスタートを切った。【日本ハム担当 木下大輔】