中日柳裕也投手(23)がプロ初完投を完封で飾った。完封勝利は今季12球団一番乗り。

 2回に荒木に中前打されたが併殺で打ち取り、7回までは3人ずつで片付ける快調なペース。8回は2四球で2死一、三塁と初めてピンチを招いたが、失点はしなかった。新球のチェンジアップなど、すべての球種を低く集め、好調ヤクルト打線をわずか2安打に封じた。

 お立ち台では「最高でーす!」と絶叫し、盛り上げた。前回の3日巨人戦は4回途中4失点。「今日やらかしたら終わりという気持ちだった。前回はうまく投げようとしすぎたので、1球1球腕を振ろうと思った。ベンチが8回、9回もマウンドに上げてくれたのでその期待に応えたかった」と笑顔を見せた。

 横浜、明大から16年ドラフト1位で中日入り。即戦力として期待された1年目の昨季は、故障に悩まされた。7度の先発で1勝しかできなかった。自己最長だった7回1/3を大きく更新し、今季初勝利を最高の形で飾った。

 中日は今季初の連勝。森繁和監督(63)は「完封してくれるとチームとしても乗っていく。立ち上がりをうまく乗り切って、リズムを作った。ホーム開幕を任せた柳と(開幕投手の)小笠原の両方に勝ちがついたのが何より」と満足そうだった。