ソフトバンク投手陣のピンチを石川柊太投手(26)が救った。今季初先発で7回4安打無失点と好投し、2勝目を挙げた。8日楽天戦でのリリーフ登板から中3日での先発だったが、7回、110球で4安打、無失点。工藤監督も「本当によく投げてくれた。出来すぎ。5、6回くらいと思っていた」と、離脱した開幕投手千賀の穴を埋める満点回答に驚きの表情だった。

 石川は「いつもリズム良く、テンポ良くを意識している」と初回、3者三振でスタート。勝ち投手の権利まであとアウト1つで迎えた中島には7球粘られたが、内角へ148キロ直球を投げ込み三振。根負けしなかった。「中継ぎを7回やるようなもの。1人1人リセットして投げる感じ」と、先発としてのペース配分など考えず腕を振った。

 開幕から中継ぎでフル回転。前回8日も準備していない状況から出番がきた。五十嵐、寺原が故障でいない中、勝ち試合でも負け試合でも何度も肩をつくった。そんな中で10日に先発を言い渡された。「なるべく疲労をためないように」とこの日に備えた。

 チームは2日以来の貯金1。2カード連続勝ち越しとなり、3位に浮上した。「気持ちを強く持って」。次回も先発する石川が苦しい投手陣を支え続ける。【石橋隆雄】