広島の緒方孝市監督(49)が17日、ウエスタン・リーグの中日戦(ナゴヤ球場)を視察した。1軍が近くのナゴヤドームで中日とのナイターを行うこともあり、地理的な利点を生かした。主な目的は先発した育成左腕のヘロニモ・フランスア投手(24)の投球チェック。緒方監督の2軍戦視察は珍しくないが、育成選手を目的とした視察は異例とも言える。指揮官以外に畝投手コーチ、植田バッテリーコーチ、さらに1軍捕手の会沢も訪れる分厚い態勢でネット裏から視線を送った。

 ドミニカ共和国生まれでカープアカデミー出身のフランスアは、今季ここまで2軍戦で7試合に登板して2勝0敗、防御率1・50と安定した成績を残してきた。この日は伊藤康と松井佑に本塁打を浴びるなど5回9安打5失点とふるわなかったが、緒方監督は「(1軍参加した)春のキャンプのころより良くなっている。クイックとか、けん制も含めたすべての面で」と成長を認めた。フランスアは「1軍で投げるために毎日頑張っている。たどり着けるよう頑張りたい」と支配下登録を勝ち取る意気込みを示した。