中日松坂大輔投手(37)が古巣に恩返しの1勝を挙げた。昨季まで3年間在籍したソフトバンク戦に初先発し、5回1失点で3勝目を飾った。

 粘りの投球術で古巣を翻弄(ほんろう)した。初回、味方の失策も絡み2死満塁の場面で松田を中飛に打ち取りピンチ脱出。2回は1死満塁から高橋の野選で先制点を許したが、中村晃、柳田から連続三振を奪い後続を断った。勝負どころではギアを上げ、ぎりぎりで踏ん張って3回以降はスコアボードにゼロを重ねた。4回には高橋が守備のミスを帳消しにする3ランなどで4点を勝ち越しに成功。5回3安打1失点と4点リードで降板した。「早い回でマウンドを降りてしまい、申し訳ないです」と反省の言葉を残したが、右肩痛などで1試合しか登板できなかった古巣での3年間から、もがきはい上がり完全復活した姿を見せることができた。

  4日に行われた第5回オールスター中間発表では、巨人菅野をかわし、初めてセ・リーグ先発投手部門で1位に立った。人気や話題性だけじゃなく、数字も西武時代の06年以来12年ぶりの出場を後押しする。