ソフトバンク長谷川勇也外野手(33)が1年ぶりとなる今季初安打を放った。1点を追う7回1死一、二塁。代打で登場すると、外角に落ちる変化球をすくい、右前にポトリと落とした。技ありの一打で同点に追いつき「いいシチュエーションの中で打席に立たせてもらえた。いい勢いの中で早めに決めたかった」とガッツポーズで喜んだ。

 13年に首位打者と最多安打を獲得したが、故障に苦しんだ。昨オフに右足首を再手術し、完全復活をかけて今季に臨んだ。「去年は全然、可動域が出なかったのできついなと。それがバッティングに影響していたのかはわからないですが、技術でカバーしきれなかった。苦しかった。少しでも改善できるならと思い、手術しました」。

 リハビリを経て、1月に打撃練習を再開。守備面への不安もあり、慎重に調整しながらようやく15日に今季初昇格した。「手術してもらった先生も熱意のある方。リハビリの方も、チームのトレーナーも熱心にやっていただいた。昨年のことを考えると、自分のイメージより良くなっている」と、感謝と手応えを口にした。

 昨年6月25日西武戦以来の安打がチームの勝利を呼び込んだ。「ぼくとウチさん(内川)が帰ってきたからというわけではないと思うけど、いい勝ち方ができた。明日も勝ちに貢献できるよう頑張りたい」。安打製造器の復活劇はまだまだこれからだ。