オリックス増井が、両リーグトップタイの20セーブ目をプロ野球史上4人目の好記録で飾った。1点リードの9回に登板し、レアード、鶴岡、田中賢の3人を完全に抑えて昨年まで在籍した日本ハムから初セーブ。日本人投手では江夏豊以来となる12球団からのセーブ奪取を達成した。

 日本ハムファンも、温かい拍手をヒーローに贈った。「僕を育ててくれた球団ですから。きょうの練習中もファンの方から『頑張って』と言ってもらえた。(FA移籍で)チームを出る形になりましたが、拍手をいただいてほっとしました」。一瞬一瞬をかみしめるように振り返った。プロ入り時は雲の上の存在だった江夏氏以来のリリーバーになり「信じられない思いです」。かつての庭で手にした記念球は自宅に飾る。【堀まどか】

 ▼増井が古巣の日本ハムから初セーブを挙げ、現12球団からセーブを記録した。全12球団セーブは81年5月19日南海戦で達成の江夏(日本ハム)08年4月9日横浜戦で達成のクルーン(巨人)14年5月20日広島戦で達成のサファテ(ソフトバンク)に次いで4人目となり、日本人では2人目。現在、増井は10球団から白星を記録。全12球団勝利と全12球団セーブの両方を達成した投手はまだいないが、増井はどうか。