楽天塩見貴洋投手が6年ぶりの完投勝利で今季2勝目を挙げた。

 走者を出しながらも粘りの投球。3試合連続で首位西武相手の先発となったが、7回1失点→8回1失点→9回2失点の安定感をみせた。2勝はいずれも西武戦。「コントロールよく、丁寧に投げられたのがよかったと思う。しっかりコーナーで勝負出来ている。嶋さんのリードのおかげです」と感謝した。

 4回に左手首に打球が直撃したが、「痛いですけど降りるわけにはいかなかった。力も入りましたし、動かせたので大丈夫だった。気合を入れて投げました」と続投。言葉通り、内角も臆せずに攻めて西武の強力打線を封じ「内に勇気を持って投げないと抑えられない」とうなずいた。

 9回に2点を失い、12年4月3日ソフトバンク戦以来の完封はならず。先頭打者の出塁を許した遊撃内野安打は、自身のグラブをかすめており「(9回を)投げきれたのはいいですが…。あのピッチャーゴロを捕れないと話にならない」と悔しさをにじませた。

 チームは今季2度目の4連勝。平石監督代行は「塩見は真っすぐとシュートの使い分けもよかった。最後(9回)だけもったいない。ピッチャーゴロを捕っていればね。でも(内角に)ぶっ込むところはぶっ込んで。外一辺倒では西武打線は抑えられない。内もうまく使っていた」と力投をたたえた。