真っすぐで押した。阪神藤浪晋太郎投手(24)が6回7安打4失点で4勝目を挙げた。5四死球を与えるも、直球とフォーク、カットボールのコンビネーションで9三振を奪った。ピンチでギアを上げる藤浪らしさあふれる投球。3回には無死二、三塁で丸を157キロを含む直球を中心に空振り三振、鈴木を捕邪飛。西川には打たれたが、丸と鈴木に仕事をさせず、広島打線の大爆発を防いだ。

「相手の狙いもあったと思いますが(直球は)悪くはなかった。空振りも多かったし押し込めていたのかな。つけてもらっているので、勝ちはラッキーです」

立ち向かった。6回にバティスタに2ランを浴び「6回2失点でいきたかった」と反省。それでも大量援護に恵まれて試合を運んだ。広島戦の勝利は16年9月22日以来。今季の7月26日には甲子園で1死しか奪えず1/3回、2安打4四球、5失点で降板し、そこから2軍生活を送っていた。周囲の不安を吹き飛ばす快投だった。

前回の満塁弾に続き、この日の打席でも自分を助けた。2回1死一塁では犠打を決め、3回には左翼へ二塁打を放ち「9人目の打者として最低限の仕事は出来たのかな」と笑顔。金本監督も「(守備陣を考えると)僕の中では実質、不安定ながらも6回2失点かなと。よく持ち直しました」とたたえた。次回へ「自分の投球内容、結果で白星がつくように」と藤浪。ここからさらに巻き返していく。【池本泰尚】