今季限りでの引退を表明したロッテ岡田幸文外野手が26日、本拠地ZOZOマリンで会見に臨んだ。「悔いはなく、充実した野球人生だったと思う」と振り返り、他球団などでの現役続行の可能性については「10年前、千葉ロッテマリーンズに育成(選手)として拾っていただいて、ここまで10年間という長い間、現役生活を続けさせていただいた。他でやるという考えは正直なかった」と説明した。

引退を決断したのは今月に入ってから。チームの戦力になれていないことを実感。「守備についていても以前だったら追いついていた打球に追いつけなかったり。盗塁にしてもスタートがちょっと自分の意識と違ったり。ましてや2年連続でヒットが打ててないので、そこがすべてです」と話した。

1番の思い出は日本一に輝いた10年日本シリーズ。第7戦で中日浅尾から延長12回に右中間へ決勝の適時三塁打を放った。「延長を戦い抜いた時の決勝タイムリーは今でも鮮明に覚えています」。

全足利クラブから08年育成ドラフト6位で入団。通算成績は25日現在で909試合に出場し、打率2割5分4厘、0本塁打、119打点。ここ2年間安打がなく、通算ホームランもゼロだが「攻撃だけじゃないので、守備ってすごく大事な仕事だと思っています」と、持ち味だった守備力へのプライドをのぞかせた。

今後については未定とした上で「いつか恩返ししたいですし、ロッテのために何かできることがあればやりたいと強く思います」。将来的にロッテのユニホームを着て戻ってくることを希望した。

会見後、10年間背中を追いかけてきた福浦から花束を渡されると「びっくりだなあ。なんで福浦さんなんすか、やばい。ありがとうございます」と目頭を熱くした。