「みちのくのドクターK」が、全国区を目指す。巨人からドラフト1位指名を受けた八戸学院大・高橋優貴投手(21)が26日、指名から一夜明け、ドラフト1位の“洗礼”を浴びた。

明治神宮野球大会東北地区大学代表決定戦の初戦で、今日27日の東日本国際大戦へ向け、福島・伊達市内で最終調整。練習後に地元高校生からのサイン、写真撮影攻めを受けた。「さすがドラフト1位!」とチームメートにいじられ笑顔で対応。自身も驚きの1位指名だったが、周囲の反応の変化、期待を体感した。

期待には結果で応える。最速152キロ左腕の得意球はスクリュー。右打者の外角、左打者の内角へ鋭く沈む球を高校2年時に習得。北東北大学リーグで1年春から50試合に登板し、301奪三振で西武多和田のリーグ記録を更新。無名の存在から、一躍1位指名をつかんだ。「1年目から結果を出して、新人王を一番の目標にしたい」と言い切る。持ち球にする投手が近年は減っているが、スクリューが代名詞の投手には50歳まで現役を続けた元中日の山本昌、現役最多163勝のヤクルト石川ら名投手がいる。高橋も強力な武器をかざして、重圧をはねのける。【桑原幹久】