ソフトバンク上林誠知外野手(23)が5日、福岡市内のヤフオクドーム内で2度目の契約交渉に臨み、4000万円アップの年俸7500万円でサインした。前回交渉から上積みを勝ち取ったが「胸を張って言える成績ではなかった」と反省も口を突いた。来季は納得してサインを押すためにも「1、2番定着」「トリプルスリーに近い成績」を残すことを誓った。(金額は推定)

大幅アップ更改にも、上林に笑顔はなかった。「見えないところを評価してほしい」と前回交渉で訴え、この日は守備に関する数字などアピール資料も用意して臨み、前回の提示から上積みありでサインした。「球団側からもいろいろ見直してくれて、評価していただいた」。だが「自分でも納得できる、堂々と言える成績なら交渉の場でも強気で言える」と歯がゆさが残った。

来季はこの場所に笑顔で来る。「そうなるためにも、柳田さんじゃないですが、トリプルスリーに近い成績を残したい」と前を向いた。15年に柳田が達成した際に、工藤監督から「次はお前だ」と言われた。「恩返しじゃないですけど、試合に使っていただいているのは監督なので」と快挙への思いを明かした。

今季は全試合出場、打撃3部門での自己最高も記録したが「打順であったり、固定されていなくて難しさはあった。でも固定されないのも自分の責任」と振り返る。1、2、5~9番を日替わりで打ったが「2000本(安打)も意識しているし、1、2番を打ちたい。ヒットが増やせる。1年間上位でフルで出てみて、どういう結果が出るか知りたい」と上位打線定着を目標に挙げた。

オフは筋力強化に取り組み、今季の体重85キロから「90くらいあってもいい。88くらいでシーズンを乗り切れればと思っている」と増量を目指す。1月からは内川らとの自主トレで打撃に磨きをかける。「このオフしっかり鍛えて、今年より自信を持って来季を戦いたい」。力強く決意した。【山本大地】