ソフトバンクのドラフト1位甲斐野央投手(22=東洋大)が25日、ブルペンで最速152キロを計測し、周囲を仰天させた。

福岡・筑後市のファーム施設のブルペンで合同練習2度目、捕手を座らせるのは初めて。フォーク、スライダーを交えながらの23球。直球は常に150キロを超えた。

「力んでいた。7~8割で投げた。もう少し肘先がしなったらよかった。まだ本物の150キロではない」と本人は満足していなかったが、アマ時代最速159キロの肩書はダテではなかった。

受けた飯田ブルペン捕手は「うちにはいないタイプ。直球がきれいじゃない。カットしたりシュートしたり強いまま変化する。捕りにくいし打ちづらい」とクセ球であることを明かした。ブルペンにはトラックマンの計測器具があり、1球ごとに数値が出る。入来3軍コーチは「衝撃を受けた。モンスター級。この時期に常時150超。体力的にまだなところがある。体が強くなったら恐ろしい」と、大きく成長させるためにも、体を強くする必要があると話した。

甲斐野本人は春季キャンプA組入りを目指す。そのためにも26日も連投でブルペン入りし、工藤監督が視察する28日に猛アピールできるように万全を期す。「(新人)みんなも入るだろうし、負けたくない」。東洋大で抑えだった豪腕は、自慢の直球でプロでの道を開いていく。【石橋隆雄】