ルーキー一斉アピール合戦だ! ソフトバンク工藤公康監督(55)が28日、福岡・筑後のファーム施設で行われている新人合同自主トレを初視察した。ドラフト1位の甲斐野央投手(22=東洋大)ら大学・社会人の即戦力投手がそろってブルペン入り。「御前投球」で売り込んだ。

最大6人が投げられる筑後ブルペンがびっしり埋まった。少人数の組み合わせでブルペンに入ることはあったが、5人そろい踏みは初。育成3位の重田も合わせると6人が投げた。直球にフォークなどを交え30球を投じた甲斐野が「緊張しますよね。しない方がおかしい。いい集中力の中で投げられました」と汗をぬぐえば、ドラフト2位の杉山一樹投手(21=三菱重工広島)も32球を投げ「ちょっと力んでしまいました。いいところを見せたいという思いがあった」と振り返った。

工藤監督はルーキーたちの仕上がり具合にご満悦だ。甲斐野には「非常にまとまっている。肩、肘が柔らかく使える投手」と高評価。杉山には「ダイナミックな投げ方をする」とそれぞれの特長を見極めた。29日のコーチ会議で決まる、キャンプのメンバー分けについても「A組(1軍)に入る人も何人かいるかなと思います」と話した。15年の就任後、A組キャンプに入った新人は17年の田中のみ。複数人が入れば就任後初となる。指揮官は「キャンプが楽しみですね」とほくほく顔だった。【山本大地】