中日のドラフト1位根尾昂内野手(18=大阪桐蔭)のリハビリメニューに新兵器が導入されていた。28日、沖縄・読谷球場で別メニューで調整後、疲労やけがの回復に効果があるといわれる酸素カプセルを使用。23日の合同自主トレで右ふくらはぎの軽い肉離れを発症し、キャンプ2軍スタートとなった新人に、球団が全面支援を行っている。

沖縄入り直前の25日には、ナゴヤドームに設置されている同カプセルを使った。5人が一度に入れる12球団屈指の装置だ。沖縄入り後は、トレーナー陣が宿舎近くで酸素カプセルのある施設を確保。27日から使用を始めていた。

空き時間には、中学時代から愛用の携帯用低周波治療器を患部へ当てている。さらに球団が持ち込んだ大型で最高級の同機器も併用。これは陸上のカール・ルイスが使用してから世界的に広がった治療機器の進化版だ。根尾は「暖かいところで動くことができている。自分から意図を伝えて、トレーナーとコミュニケーションも取れている」とうなずいた。この日、沖縄入りした与田監督も根尾の合流について「もちろんある。状態を見ながらにしていこうと思う」。1軍キャンプ合流への視界が開けてきた。【伊東大介】

◆酸素カプセル 人が寝て入れるカプセル状の機器。内部の気圧を通常の1・2~1・3倍に加圧し、清浄な空気を送り効率的に酸素を体内に取り込むことで疲労回復などを助ける。02年、サッカー欧州チャンピオンリーグで左足を骨折したイングランド代表ベッカムが酸素カプセルで治療し、W杯日韓大会出場に間に合わせたことで広く知られるようになった。多くのスポーツ選手が負傷からの早期復帰や疲労回復に使用している。