巨人クリスチャン・ビヤヌエバ内野手(27=パドレス)が、左キラーの片りんを見せた。

8日、吉川光のフリー打撃登板で打席に立ち、19スイングで安打性の打球は5本。柵越えは1本で、内角の直球を左翼席に運んだ。「(状態は)着実に良くなっているよ。徐々にアジャストできている」と納得の表情で振り返った。

パドレスでは「左キラー」で活躍した。本人は「特別な意識はないよ」と話したが、数字が物語る。昨季384打席で打率2割3分6厘、20本塁打だが、対左は125打席で14本塁打、打率3割3分6厘。昨季ナ・リーグ最多勝のレスター(カブス)ら、メジャー屈指の左腕も餌食にした。

巨人でも、その役割が期待される。昨季、6戦5敗と苦しんだDeNA東、広島ジョンソン、中日から阪神に移籍したガルシアら好左腕の攻略は重要課題。外国人枠の争いは激しいが、丸、坂本勇、岡本とともに打線の軸に座れば、強力打線が形成される。

兄弟16人の大家族の中で生まれ育った。「16人の兄弟がいて、僕は上から14番目。僕の下に双子がいるんだ」と驚きの事実を明かした。一番上の兄弟は「40いくつ」だそうで、兄弟からの期待も一身に受ける。

調整を順調で、10日の紅白戦で実戦デビューする。原監督は「順調に1歩1歩ね。結果にとらわれることはないけど、どういう形できているかは計れる。少しは苦しむだろうけど、楽しみではあります」と待ち望んだ。【久保賢吾】