日本ハム有原航平投手(26)が先発し、主力を並べた広島打線を相手に3回無安打無失点と盤石な調整ぶりを示した。「前回より確実にいい状態になっている」。1回1安打(1本塁打)1失点だった17日阪神戦に続く2度目の実戦マウンドは、開幕へ向けて手応えを深めるものだった。

初回は先頭打者の田中を失策で出塁させたが、2番菊地は見逃し三振、3番坂倉は遊ゴロ、4番鈴木は左飛に抑えた。

2回は5番西川を二ゴロ、6番長野には、ボール球となったがこの日の最速151キロもマークして最後は二ゴロ。7番メヒアは三ゴロで3者凡退。

3回は8番野間を二飛、9番会沢を二ゴロ、1番田中を空振り三振に仕留めた。

3回で投げた球数は29。直球の力強さは、カットボールやツーシーム、フォークなどの変化球も、より効果的にさせていた。「投げたいボールが投げられた。まだ低めに投げられていない部分もあるけど、コースはある程度投げられた」。ストライクゾーンの中で勝負しても打ち損じを誘発できる。カウントが整えば三振も奪える。14年ドラフトで4球団が競合したポテンシャルの高さは、やはり別格だ。

反省点として挙げたのは、初回1死一塁で3番坂倉を迎えた場面だった。カウント2-1からの4球目、144キロのツーシームを引っかけさせて二ゴロに抑えたが、一塁走者の田中がスタートを切っていたため併殺打にはならなかった。「あのボールを、もっと早く投げられていたら」。初球から2球連続でボール球となり、カウントを悪くした。ストライクゾーンで勝負せざるを得ない=ランエンドヒットを仕掛けやすい状況を作ったことが反省点だ。

投げているボールが申し分ないからこそ、ここからは細かい部分を詰めていく作業に入る。昨季は右肩痛で出遅れたが、今季は順調に調整が進んでいる。【木下大輔】