ソフトバンク育成左腕の川原弘之投手(27)が、実戦3試合連続無失点で支配下返り咲きへ前進した。1-0の9回に登板し、最速152キロをマークするなど5球で3者凡退に抑え“プロ初セーブ”。「意外と緊張はしませんでした。1つ1つの登板がチャンスなので、結果を残したい」と力強く話した。

12年以来となるヤフオクドームのマウンドを楽しんだ。「人が多くて新鮮だった。楽しかったですね」。だが周囲にのみ込まれない自信と集中力で打者に向かった。「投げるときは何も考えていません」。かつて最速158キロで話題をさらった武器のストレートで大山、江越、伊藤隼の1軍経験者をねじ伏せた。先輩の快投に、自主トレをともにする千賀も自分のことのように喜んだ。

宮崎キャンプ中に抜てきされた紅白戦、練習試合の西武戦に続けて3試合連続で0封となった。首脳陣の評価もうなぎ上りだ。

工藤監督 3試合結果を残しているので楽しみですね。

倉野投手コーチ 成長している。開幕1軍を争うメンバーにはいる。ここで投げているということは、そういうこと。

15年以来の支配下登録、そして左の中継ぎとして開幕1軍入りへまた近づいた。だが川原自身は注目が増えても動じない。「どう見られようが、やることは変わらない。継続です」。寡黙に虎視眈々(たんたん)と、腕を振る。【山本大地】