ヒットマンのバットにエンジンがかかり始めた。

ソフトバンク内川聖一内野手が2本の適時打を放って気を吐いた。

まずは同点の3回2死一塁。西武今井の直球を右中間に運ぶ適時二塁打。5回に巡ってきた3打席目には2死一、二塁からしぶとく右前に運んで見せた。この日、3打数2安打2打点。オープン戦4試合で11打数4安打、打率3割6分4厘となった。「1本目は(右中間方向に)打つべきボールだった。2本目のヒットの方がよかった。ああ、こんな感じかなというのがあった」。自賛した2本目の右前タイムリーはカウント2-2と追い込まれながら、145キロの速球を狙い通りはじき返した。試合を見守った王球団会長も「うまくおっつけて打ったね」と称賛した一打だった。

昨年、通算2000本安打を達成したが、ここ2年は故障禍でフルシーズン戦えなかった。もちろん、悔しさは内川自身が一番感じている。「ヒットが出て気分は違いますが、(開幕まで)落ち着いてやりましょう」。19度目の開幕までじっくりとバットを磨き上げるつもりだ。