開幕間に合うぞ! ソフトバンク東浜巨投手(28)が今季初の対外試合マウンドに立った。1回を投げ2安打2四球で3失点したが、開幕ローテへの手応えをつかんだ。

キャンプ中に左脇腹に張りが出た。軽傷で本人も投げたい思いがあったが、首脳陣がセーブしてきた。開幕投手の千賀との2本柱として、大きな期待の裏返しだった。無理をする時期でもなければ、競争する立場でもない。工藤監督は「いいんじゃないですか。試合の中で投げられたことが、まずは良かった」と安心顔でうなずいた。

慎重に調整を重ね、2月17日の紅白戦で投げてから約3週間ぶりの実戦だった。制球が定まらず、苦しい初登板となった。だが試合後の東浜の表情は明るかった。「無事に投げられたのが収穫ですね」と笑顔を見せた。

投球後は真っすぐ、室内練習場のブルペンに向かった。試合での27球に追加で78球を投げた。「トータルで100球以上投げたかったので。ペースダウンした分、上げていかないといけない」。ゲームでの課題を踏まえ、ブルペンでは全球をクイックで投じた。

ここからはピッチを上げて、開幕に向かう。順調にいけば、次戦は13日巨人戦で3イニングを予定。開幕2カード目の初戦、4月2日のオリックス戦を目標に「火曜日の男」として大きな期待を寄せられている。東浜は「焦ることではない。今の状態がわかったので、やるべきことは見えている」。その目は前だけを見据えていた。【山本大地】