ソフトバンクのドラフト4位板東湧梧投手(23=JR東日本)が10日、インフルエンザA型の診断を受けた。この日のヤクルト戦に先発し、オープン戦初登板の予定だったが雨天中止。練習後に体調不良を訴え、筑後市内で診察を受けた。

先発ローテ候補として期待されていた新人投手には痛恨だ。この日、バンデンハークが腰痛のためリハビリ組に回ることが決まり、倉野投手コーチは「開幕の6人には入らない。他の投手にはチャンス」と話していた。板東は、いったんは12日の巨人戦(北九州)にスライド先発することになり「チャンスを生かしたい。持ち味を出して、自分の投球ができれば」と意気込んでいた。だが、思わぬ事態で数日間の離脱を余儀なくされることになった。

工藤監督は「ジャイアンツ戦3つで、ある程度のラインは引かなきゃいけない」と12日からの巨人3連戦で開幕メンバーの本格的な絞り込みをかけることを宣言。「開幕までは1~2人の余裕を持たせるが、投手14人、野手15人でやっていく」とプランを明かした。当落線上の板東らにとっては最終アピールの重要な登板だっただけに、開幕1軍が遠のく無念のリタイアとなった。【山本大地】