2つの「軸」は今季も揺るぎない。楽天岸孝之投手(34)が直球とカーブを軸に今季最長7回を投げ、6安打2失点と移籍後初の開幕投手へ順調な調整を示した。

初回に投じた代名詞のカーブ3球を3人とも振ってきた。コンビを組んだ足立は「完璧に捉えられる雰囲気もなかったし、だったら、どんどん使っていこうと話し合いました」。86球のうち、直球49球に対し、21球を数えた。安打にされたのは、初回に右前に運ばれた1球だけ。2つの併殺も奪い「(カーブで)カウントが取れたのは良かった」と言った。

球場のスピードガン表示は最速140キロでも打者を押し込む、糸を引くような直球も健在。2失点した6回に少し上ずったとみるや、7回の先頭大和の場面では、変化球のサインにひたすら首を振った。最後は139キロで空振り三振。「7回はあえて真っすぐを多くした。久々に投げる、球数というよりイニングですけど、疲れもくる中、最後までちゃんと直球で押せた」と冷静に及第点をつけた。

予定した球数100球に届かず7回を投げきってしまう不満? も残ったが、コンディションを含め不安要素は見当たらない。22日の中日とのオープン戦で最終確認を行い、中6日で29日の開幕に備える。【亀山泰宏】