「台湾の大王」が復活を印象づけた。足の張りで一時戦列を離れた日本ハム王柏融(ワン・ボーロン)外野手(25)が18日、アスレチックスとのプレシーズンゲームで復帰5打席目で初安打を放った。「感覚を取り戻すことだけを考えて打席に立った。結果を残せたのでよかった」と、安堵(あんど)の表情を浮かべた。

6日のロッテ戦で足の張りを訴え、4試合を欠場。16日同戦で復帰したものの無安打で、この日も1、2打席目は空振り三振に倒れていた。だが6回無死一、三塁の好機で迎えた第3打席。内角の難しいボールに反応し、右翼線へ落とす技ありの適時二塁打で「H」ランプを点灯させた。「自分のスイングをしっかりすることを意識して、いい結果につながって良かったです」と振り返った。

メジャー投手との初対戦も貴重な経験だった。将来的にはメジャー挑戦も目標のひとつ。「メジャーリーグのチームと対戦する機会はめったにない。1打席1球を大切に臨みました」と話した。

29日、オリックスとの開幕戦(札幌ドーム)まではあと10日。「(足の張りは)もうないです。自分のペースでやっていって、いい開幕を迎えられたらいいなと思う」。大王のバットに快音が戻った。【山崎純一】