新助っ人がフィーバーしてしまった。阪神の背番号「77」オネルキ・ガルシア投手(29)が開幕から3戦連続7失点KOだ。

ヤクルト戦で来日2年目で先発では最短の1回1/3で降板した。昨季中日で13勝を挙げた助っ人左腕に立ち直る気配が見えず、矢野燿大監督(50)は出場選手登録の抹消を決断した。

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またも惨劇が起こった。ガルシアが先発では来日最短の1回1/37安打7失点と試合をぶち壊した。初回から4番バレンティンへの押し出し四球で反撃の1点を献上すると、7番村上には右越え3ランを浴びるなど5失点。2回もヤクルト打線の勢いを食い止められなかった。普段は陽気な助っ人も「言えることは多くない。チームに迷惑を掛けて申し訳ない。自分をコントロール出来なかった」と、さすがにショックを隠せない。

悪夢の「777」で2軍落ちが決まった。阪神移籍後初登板となった4月2日巨人戦では4回7失点KO。前回登板の9日DeNA戦でも、5回途中7失点でマウンドを降りた。「三度目の正直」で上がった初の地方球場のマウンドでも、またまた7失点…。昨季は中日でチームトップの13勝を挙げた期待のゴロキングが、防御率19・29と異常事態だ。

矢野監督も険しい表情を崩さなかった。「もう3回目やからね。抹消するし、今のまま投げていても、いいものが出そうな感じがなかなかない」。休日返上で練習に励むなど責任感が強い助っ人左腕に、リフレッシュの意味も込めて2軍落ちを決断。ガルシアは「自信を持って投げられるようにしっかりとやっていきたい」と出直しを誓った。椅子が空いた先発ローテには左腕高橋遥、才木らが候補になるとみられる。得意としてきた松山でのヤクルト戦の連勝は5でストップ。夜風がしみる松山の夜だ。【桝井聡】

 

 

▽阪神清水ヘッドコーチ(ガルシアについて)「3回目だからね。本来の球がね。(去年は)もう少し真っすぐが速かった気がする」

▽阪神福原投手コーチ(ガルシアについて)「自分のピッチングができていないという感じ」

 

<阪神の松山での主な出来事>

◆久保田が球団最速=03年5月24日、3●5ヤクルト 坊っちゃんスタジアムでのチーム初戦。惜敗も、新人久保田が当時の球団最速156キロを計測。

◆ベース交換=06年8月5日、11○7広島 1回攻撃前に福原コーチが「滑りやすい」と申し入れ、本塁を除くベース3個を交換。

◆金本満弾=同6日、9○4広島 金本が8回に満塁本塁打。試合中に痛めた左膝をおしての一撃。

◆暴投サヨナラ●=12年7月3日、3●4広島 9回2死走者なしから、最後は捕手小宮山がボールをはじき(記録は暴投)、その間に2者が生還し悪夢。

◆藤浪抹消=13年5月11日11○7ヤクルト ルーキー藤浪が背中に張りを訴え、出場選手登録抹消。予定されていた翌12日の先発が消えた。