パワプロ低評価に発奮!? 阪神のドラフト1位近本光司外野手(24)が異例の巻き返しを誓った。eスポーツでも使用されているゲームソフト「実況パワフルプロ野球2018」(コナミ)が23日に無料アップデートされ、近本が登場することが判明。走力はもちろん「A」評価だが、打撃ではパワー、ミートともに「E」評価。最下位脱出をかける23日からのDeNA3連戦(横浜)で、能力値を裏切る活躍を見せつける。

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野球ゲームでも最大の売りである足を評価された。野球ファンにもなじみが深い「パワプロ」。新たなアップデートでは、開幕から20試合に出場する虎のドラ1近本ももちろん登場する。注目の能力数値では、走力は「A」。新人王と盗塁王を狙うと公言しているだけに、期待を反映したデータ設定だ。

ところが、見落とせないのが打撃部門のデータだ。ミートとパワーは、なぜか「E」と振るわない。4月11日DeNA戦(甲子園)では新人で12球団一番乗りとなるプロ1号をマークし、ここまで3本塁打を記録している。身長170センチの身体から豪快なスイングが特徴で長打率は5割7厘。決して非力というわけではないのだが…。

近本も苦笑いだ。DeNA3連戦を翌日に控えて、この日は横浜へ移動。プレー経験のあるゲームに自身が登場し、「うまくできてますね」とニヤリ。ただ、そこは負けん気の塊。「シーズンが終わったときにどれだけ上がっているかですね」と評価急上昇を誓って新幹線に飛び乗った。

チームは借金6を抱えて単独最下位に沈む。前カードの巨人戦では2試合連続完封負けを喫するなど、チーム打率は2割3分5厘(リーグ5位)。1番を任される近本は「初回の先頭がすごく大事。点に結びつけられるようにプレーしていきたい」と意気込む。ガンガン打ってチームを引っ張れば、チームの順位もゲームの評価も上昇するはずだ。【桝井聡】

 

◆パワプロ コナミデジタルエンタテインメントの野球ゲームソフト「実況パワフルプロ野球」の略称。94年に発売開始され、シリーズ累計で2220万本を売り上げる。スマホアプリでは3700万ダウンロード。「パワプロ2016」は約70万本売れ、現在は購入者の8割程度がオンラインに接続している。昨年11月にはNPBが共催するeスポーツのプロ野球「パワプロ・プロリーグ」が開幕した。