「ラミ・マジック」での同一カード3連勝とはならなかった。DeNAは1点を追う2回に一挙5点を奪い、5回終了時点で2点をリード。

だが…。継投に入った6回にまさかの展開となった。2番手武藤と3番手藤岡が計6失点。押し出し四球に加え、福田には満塁弾を浴びた。5点を追う9回に筒香にこの試合2発目の23号2ラン、ソトに30号ソロが飛び出したが、時すでに遅し。アレックス・ラミレス監督は「決して諦めることなく、戦ったが、少し足りなかった。13安打で8得点取れたことはよかったが、リードをキープできなかった。だが、それも野球」と話した。

指揮官は、中日との初戦から仕掛けてきた。筒香を5年ぶりに三塁で起用。主砲は無難な守備に加え、2発と想像以上の結果を残した。2戦目では、ドラフト2位ルーキーの伊藤裕を「5番」でプロ初スタメンで送り出し、プロ1、2号をマーク。この日は、1カ月ぶりのスタメンで起用した桑原が一時逆転の適時打を放った。打つ手はハマりまくりだったが、波に乗り切ることができなかった。

エースが、本調子ではなかった。先発今永が5回8安打3失点。8安打中、7本を1~4番に打たれるなど、狙い打ちされた。ラミレス監督は「コントロールが定まっていなかった。シーズン序盤に比べて疲れはある。前は1イニングに1つは三振を取っていたが、今は2ストライクと追い込んでも、ボールに当てられている。彼にはシーズンを通して活躍してほしい。疲れを含めて我々がコントロールしていかないといけない」とエースを82球で降板させたが、中継ぎ陣が踏ん張り切れなかった。

9連戦も中盤に差しかかった。6戦を終えて3勝3敗。12日からは敵地でヤクルト3連戦。首位巨人とは2ゲーム差に離されたが、ラミレス監督は「他のチームは関係ない。重要なシリーズ。1日、1日を戦っていく」とした。【栗田尚樹】