広島が追い込まれた。首位巨人との直接対決に1点及ばず敗れ、3連敗。ゲーム差を4・5に広げられ、13日の同カードで引き分け以下なら自力Vの可能性が消滅する危機を迎えた。

中継ぎ陣の不安が的中した。首脳陣は救援陣を再編する決死の態勢で臨んでいた。不調の守護神フランスアを抹消し、レグナルトを昇格させた。だがそのレグナルトは5-6の6回に登板し2回を1失点。「2イニング目は修正できた」と話したが、失点を悔やんだ。11日に予定を前倒しして昇格させた一岡も2点を追う8回に登場し、1回1失点で傷を広げた。リードした状況をつくれず、完全復調していない中崎を抑えに復帰させる「新勝利の方程式」も試せなかった。

4回6失点の先発アドゥワは2軍落ちが決まった。救援陣に不安を抱えた状態で、先発も駒不足。佐々岡投手コーチは「やりくりします」と悲壮な決意を示した。緒方監督は「最後まで本当にみんな、頑張ってくれた。明日もこの気持ちで勝利を目指して戦っていくだけ」と前を向いた。苦しい戦いは、はなから覚悟している。最後の最後までファイティングポーズを取り続ける。【村野森】