日本ハムのドラフト1位、JFE西日本・河野竜生投手(21)が18日、広島・福山市内の同社で指名あいさつを受けた。大きな目が特徴のイケメン左腕は、同社に訪れた大渕隆スカウト部長(49)を一目ぼれさせてノックアウト。魅力いっぱいの即戦力サウスポーは、強さと冷静さを併せ持つ目力を武器に、プロでも並みいる強打者たちをなぎ倒す。

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イケメン河野は、目で殺す。歓喜のドラフトから一夜明け、日本ハムから指名あいさつを受けた。「少しずつ実感が湧いてきた」と控えめに話したが、いきなり魅力が全開した。同社を訪れた大渕スカウト部長は、初めて間近で顔を合わせて、落ちた。「見つめ合っていられない感じ。ちょっと恥ずかしいなと目を閉じてしまう」とファーストコンタクトで、河野の武器にやられた。

前夜のドラフト会議で1位指名された直後からSNS上で「イケメン河野」と評判になった。河野は「いや…」と苦笑いでもりりしい顔で謙遜したが、最も特徴的なのが大きな目だ。「常に言われますね。会う人に『目力がすごい』って言われる。にらんでいるつもりはないですけど、そう捉えられる」と誰もが目を奪われるという。

その目力こそ、1位評価の決め手の1つだった。大渕スカウト部長は「試合の時も目が強い。勝負する顔。一見、強気で押すように見えるけど、相手をしっかり見えている。クレバーな投手」と先発として試合を作れる能力を絶賛。「先発に回ってもらいたい。まだまだ伸びると思っている」と期待した。

河野も鋭いまなざしで「即戦力で期待してもらっている。早く1軍の舞台に上がりたい。どんどん勝負してチームに貢献したい」と覚悟を言葉にした。入団に支障なし。その前に、25日から始まる日本選手権出場が控える。社会人として、最後の大会で、昨年は準優勝。「最後に日本一になるのが目標。会社や地域の人に応援してもらっているので、恩返ししたい」。日本一を勝ち取り、晴れて日本ハムに入って「日本一へ向けて頑張りたい」。大きな目で、輝く未来を見据えた。【木下大輔】

○…担当の加藤竜人スカウトが直系の後輩の活躍を願った。徳島出身で河野と同郷。JFE西日本の前身となるNKK出身で、福山を拠点に腕を磨いて00年ドラフトで日本ハム入り。同じ左腕で名前に「竜」が入るなど、共通点が多い。指名あいさつでは栗山監督のサイン&メッセージ入りのドラフト会議の入館証と交渉権確定のくじを手渡した。「やっぱりうれしいです。同郷など、そこを抜きにしても1人の投手として評価した」と話した。