西武松本航投手(22)が「西口スライダー」を伝授された。宮崎・南郷での秋季キャンプ。ブルペン投球で西口投手コーチから直接、スライダーの握りを伝授された。「三振をとるための変化球が、シーズンを通してないに等しかった。課題ととらえて、習得を目指そうと思った」。スライダーは持ち球にはありながら、試合では避けていた。指関節が柔らか過ぎて、球速が上がらなかったからだ。

現役時代、代名詞のスライダーを武器に通算182勝を挙げた同コーチが、スパイスを加えた。「スピードを出すために、ちょっと握りを甘くした。三振をとるボールがなかった。決め球になればいい」と同コーチ。球速120キロから125キロにアップさせることで、カーブと違いを際立たせる狙いだ。球数増の原因となっていた決め球に、直伝のスライダーが加われば、2年目の来季進化を見せられる。松本航は「より直球に近い軌道で投げられるようにしていきたい」と完全習得を目指す。