阪神藤浪晋太郎投手(25)が6日、兵庫・西宮市内の球団事務所で契約を更改した。今季年俸8400万円から減額制限上限となる25%ダウンにあたる2100万円減の6300万円でサイン。今季は1軍1試合登板に終わり「不本意なシーズンは間違いない。悔しい。しっかりやらないといけないと思います。このオフ練習して(来季)いいパフォーマンスを出せるように頑張りたい。しっかり練習するしかない。充実したオフにしたい」と復活を誓った。

今季はプロ7年目で初めて開幕を2軍で迎え、多くの時間を鳴尾浜で過ごしてきた。8月1日中日戦(甲子園)で今季初めて1軍登板するも、5回途中4安打8四死球1失点で降板。キャリアの中で初めて1軍未勝利に終わるなど、不本意なシーズンだった。藤浪自身、公式戦最終登板となった2軍戦終了直後に「キャリア最低の年」と表現していた。

完全復活をかけた来季へ向けて、すでにいろいろな取り組みを行っている。10月には2年ぶりにみやざきフェニックス・リーグに参加。秋季キャンプでは山本昌臨時コーチから熱心な密着指導を受け、斬新な教えや考え方に「自分の中ではない考え」と話していた。 今後は12月9日から5日間、中日藤嶋らとともに、米シアトルのトレーニング施設「ドライブライン・ベースボール」のスタッフを招き、フォームなどの動作解析を行う予定。12年のドラ1右腕は、プロ8年目へ向けて模索を続ける。(金額は推定)

▽阪神谷本修球団副社長兼本部長(藤浪について) 彼も今苦しんでいるところだと思うので、なんとか光を見つけようとやっていますから、来季に期待しています。

<今季の阪神藤浪>

◆開幕2軍 プロ7年目で初めて開幕を2軍で迎えた。実戦復帰の時期を藤浪本人に委ねながら、鳴尾浜で調整。2段モーションにも取り組むなど、フォーム固めに時間を割いた。

◆実戦復帰 5月18日のウエスタン・リーグ広島戦で、3月のオープン戦以来約2カ月ぶりに実戦復帰。1回を3者凡退に抑え、復帰2戦目の5月30日同オリックス戦(鳴尾浜)では3回無安打無失点。徐々にイニング数を増やしていった。

◆今季初1軍登板

8月1日中日戦(甲子園)で1軍復帰。5回途中4安打1失点と踏ん張るも、8四死球を出し降板。出場選手登録を抹消され、再び2軍調整となった。

◆1軍未勝利

プロ7年目で初めて1軍未勝利。公式戦最終登板となった9月25日のウエスタン・リーグソフトバンク戦(鳴尾浜)後には「キャリア最低の年になりますし、向き合う年という位置付けというか、今年があったから来年以降投げられた、という1年にしていけるようにやっていきたい」と話していた。

◆今オフのここまで取り組み

10月は17年以来2年ぶりにみやざきフェニックス・リーグに参加。秋季キャンプでは山本昌臨時コーチの熱血指導を受けた。リリース時に手首を立てるように、チェンジアップの握りを伝授されるなど、新鮮な教えに感銘を受けていた。「19年ラストマウンド」となった11月17日の紅白戦では2番手で登板し、2回3安打2四球3失点だった。