阪神藤浪晋太郎投手(25)が、楽天との練習試合(宜野座)で3回3安打2失点2四球と粘った。

「ブルペンから良くなかったんですけど、良くない中でなんとか、去年とか一昨年みたいにずるずるいかなかったのが良かった点だと思ってます」。今季2度目の実戦登板は雨が降り続き、体感温度が下がるコンディションだったが、その中で崩れなかったのが収穫だ。

5回先頭の山崎幹に中前打を浴び、続く田中への四球になった変化球が暴投となって無死一、三塁のピンチを招いたが、踏ん張った。4番銀次を150キロ直球で遊ゴロ併殺に仕留めて最少失点。6回1死一、三塁では、9番小深田が仕掛けたスクイズを一塁へ悪送球。ここでも1点を失ったが、続く辰己は149キロ直球で遊ゴロ併殺に打ち取った。

課題と収穫。悪送球でピンチを作りながらも力強い直球で押し込んだ。矢野監督は「進んだり止まったりするけど、後退している感じはない」と復活への道中だと理解した。この日は昨秋のキャンプから臨時コーチを務めていた山本昌氏(54)の最終日で、藤浪は登板後もマンツーマンで指導を受けた。「たくさんのアドバイスをいただいて、すごく勉強になりましたし、すごく感謝しています」。貴重な時間に結果で恩返しする。【磯綾乃】