日本ハム金子弌大投手(36)が、異例のブルペン3連投でキャンプを締めた。24日、沖縄・名護で45球を投じた。今季は先発、救援フル回転で50試合120イニング登板を目指す。投手陣最年長右腕の熱のこもった投球に、見守った栗山英樹監督(58)は、同一カード3連戦を3試合連続先発させる夢プランも示した。

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朝一番、きれいに整った名護のブルペンで、金子が生き生きと投げ込んだ。異例の3日連続となるブルペン入り。「(監督に)アピールですね。3連投出来るぞ、と。しっかり腕も振れていました」。実績十分の投手陣最年長36歳が今季掲げるのは、50試合120イニング登板。先発、救援にフル回転する難しい枠回りにも積極的で、この日の45球にも熱がこもった。

捕手の後方には、栗山監督の姿があった。3日連続の熱投に「抑えをやるということ? 」と笑いながらも「やっぱり投げるのがうまい。体の状態よりもコントロールとか緩急とか、相手のバッターのやりたいことを見ながらとか」と、うなずいた。ショートスターターなど、革新的な戦略を進める指揮官。熱意を見せる金子の起用法について「3連戦3先発、いい案だねぇ」と、新たなプランにも乗り気だ。

キャンプ中の実戦は練習試合の楽天戦、広島戦(ともに名護)の2試合に登板し、5回2安打無失点。ブルペンでも、第3クールには若手を差し置き、投手陣最多の101球を投げた。「ある程度投げられたし、ケガもしていない。今の内に出来ることをしようと思いました」。衰え知らずの右腕で、移籍2年目も投手陣を支える。【田中彩友美】

▼ショートスターターの戦略を駆使した昨季の日本ハムは、先発と救援合わせて53試合に登板した堀が、8月4日ソフトバンク戦、同6日オリックス戦で2試合連続先発マウンドに上がった(5日は試合なし)。ともに1イニングを投げ無失点で、2番手以降につないでいる。