鉄腕が今季初実戦登板で、不安を一掃した。左肘痛もあって調整が遅れていた日本ハム宮西尚生投手(34)が2月29日、オリックス戦(札幌ドーム)の9回に登場。

「思い切って実戦登板してみて、感触的には十分。投げているボール自体も、思っているほど悪くなかった」。西村の空振り三振を含む3者凡退の完全投球で、上々のスタートを切った。

不慣れな無観客試合での登板。ファウルチップを捕球できなかった捕手の鶴岡に「捕れよ」と、つぶやいた言葉が「ツルさんまで届いてしまった。そこですよ、無観客のデメリットは」と苦笑いした。

春季キャンプは2軍スタート。1軍に合流したのは、最終クールだった。ブルペンでは投球フォームの試行錯誤が続き「全力で投げられたのは1、2回」。沖縄・名護で予定していた登板を飛ばして、慎重に調整を重ねてきた。この日の17球で「一気にゴールが見えた。開幕は100%で行ける」と、ようやく明るい笑顔が戻った。