NMB48チームNキャプテンの川上千尋(21)がこのほど日刊スポーツの取材に応じ、矢野阪神の助っ人外国人にエールを送った。

マット・マートン選手の活躍以来、外国人選手推し。今季の期待はメジャー92本塁打の4番候補、ジャスティン・ボーア内野手(31)だ。昨年からおすすめグルメを紹介する「甲子園グルメ大使」を務め、新外国人のコラボ弁当も提案。球団史上最多の開幕8外国人体制に夢プランを咲かせた。【取材・構成=星名希実】

川上は10年ほど前、京セラドーム大阪に家族で阪神戦を観戦した。そのとき、マートン氏が本塁打を放ち、以来、すっかりタイガースと、助っ人のとりこになった。今季の注目はボーアだ。昨年から「甲子園グルメ大使」を務めており、ボーアとジェリー・サンズ外野手(32)の個性を生かしたコラボ弁当を提案した。

「ボーア選手は『漫画肉』みたいな。(漫画)『ONE PIECE』に出てくるような骨付きのお肉を販売してほしい。サンズ選手は、手作りで自分の顔をのりとかで書いたキャラ弁みたいなものを」

その心は-。「ボーア選手はガツガツいってほしいし、肉食な感じもするので」と語る。ツイッターで「ボーアは守備ができない」という投稿を見たことがあるとも明かしたが、そのパワーに注目。「長距離を打ってほしい。やっぱり最初から注目されていたり、よく記事になる選手だったので、阪神の優勝にとっても鍵になるんじゃないかな。持ち味の長距離を打ってくれたら」と話す。

サンズには「笑顔の印象があるので、かわいい系で」というイメージからキャラ弁を連想。「動画を見てたときにサービス精神旺盛だなって。ファンサービスをすごくやってくれそうなのでそこに期待してます」と説明した。

川上は17年、甲子園球場で始球式に登場した際には、当時在籍していたメッセンジャーをまねて、舌を口の中でぐるりと回して投じたことも。猛虎愛は強い。タイガース応援女子「TORACO」の応援隊長を務めたことや、スカイA「虎ヲタ」でアシスタント、ABCテレビ「虎バン」などへの出演経験も豊富だ。猛虎戦士へのインタビュー経験もあり、今なら? 

ボーアには「長距離を打つためにしているトレーニングとかを聞きたい。プライベートだと『趣味は何ですか?』って質問したい」。サンズには「『一番仲のいい選手は?』って聞きたくて、野球以外だと、日本のどういうとこが好きか聞きたい」と思いをはせる。

阪神は今季、球団史上最多の開幕8外国人制を敷く。川上は「全員がスタメンになったらすごいことになるんじゃないかな」とルール上は不可能ながら夢プランも。「海外の選手って日本人にはないパワー、パワフルさを持ってると思うんで、8人もいたら全員が力を発揮できたときにすごいパワーになるんじゃないかな」。先送りになっている開幕が待ち遠しくて仕方がないようだ。【星名希実】

◆川上千尋(かわかみ・ちひろ)1998年(平10)12月17日、大阪府生まれ。12年12月に4期加入。14年チームB2昇格。16年にM。同年「僕以外の誰か」で初選抜。小学1年から8年習ったフィギュアスケートが特技で、キレのあるダンスが武器。19年にNキャプテン。身長154・1センチ。愛称「ちっひー」。

▼外国人選手の出場規定 野球協約の第82条の2(外国人選手数)に「球団は、任意の数の外国人選手を支配下選手として保有することができる。ただし、出場選手登録は4名以内に限られ、野手または投手として同時に登録申請できるのは、それぞれ3名以内とする」と規定されており、野手4人(または投手4人)の同時登録はできない。また、セ・リーグのアグリーメントでは「4名を野手として同時にラインアップに入れることはできない」、パ・リーグでも「野手として3名出場中の場合、4人目の外国人選手は、いずれかの外国人野手が試合から退くか投手のポジションに回らない限り、野手としての出場はできない」などと規定されている。