阪神矢野燿大監督(51)が16日、自ら企画した「矢野監督のオンライン相談室」を開催後にオンライン取材に応じ、意気込みを聞かれて豪快な矢野ガッツを繰り出した。

「おうち時間」では、予祝で日本一インタビューを予行したことも披露。また、球団と今後の方針について協議し、進展があったと明かした。

矢野監督の主な一問一答は以下の通り。

-今回のオンラインイベントは監督発案と

「喜んでもらうっていろんなことがあると思うんですけど、今はこういうこと(オンラインイベント)ができる時代になっている。僕が話すことで喜んでもらえるんだったら何かできないかなっていうので相談させてもらった」

-開幕について。6月半ばから下旬を目指しているが

「先がなかなか見えない状況がずっと続いてましたので、油断はまだできないですけど、先が見えそうな状態まで来れたっていうのは何か進んだなっていう感じに思ってますし、このまま何かいい形で進んでいって、僕たちの野球で少しでも喜んでもらえるようになったらいいなって」

-谷本球団副社長兼本部長がチームの今後は監督と話しながら、と。話し合いの場などは

「明確には決められない状況ですが、何となくこういう形でやっていければいいよねっていうような話の段階まできた」

-3月末から選手に会えていないが、会ったときにはどんな言葉を

「野球できることは当たり前じゃないっていうふうにみんな気づいたと思います。もし開幕できたとしてもお客さんがいない中でやる可能性も高いと思いますし、今までの当たり前が感謝できるっていうようなものに気づけてると思う。そういうことは話していきたいし、聞くようなことはしていきたい」

-選手指導ができない中、期待と不安は

「(期待は)みんなまた成長しているんじゃないかなって。俺ら何のために野球をやるのか、とか。何のためにっていうのがみんなすごく気づけているんじゃないかなと思う。不安はまあ、今はそんな別に思っていないんやけど。ちょっと心配は、始まった時にみんなちょっと張り切ると思うんで。そこで張り切りすぎってっていうのはどうかなって。ケガとかにつながる可能性もあるかなと思うので、全体で動けるとなった時にしっかり見ながら、対話しながらやっていくっていう必要はあるのかな」

-家で過ごした時間で一番費やしたのは

「本を読むことですかね。30冊以上読んでいました。YouTubeを見てトレーニングみたいなものもしましたし、気になる人のを見たり学んだり。あとは自分の中で何がホンマにしたいのかなとか、自分を見つめるというか、その時間は多くはとっていないですがそのようなこともしましたね」

-開幕直後は無観客が決定的。そのような状況でプロ野球をやることの意義はどう捉えられている?

「新しいアイデアめっちゃ出るんじゃない。内緒だけど(笑い)。でも、テレビで見てもらっているみなさんや報道するみなさんにも伝えてもらえる。そういうところで俺らが何か発信して、新しいものが生まれる、新しい応援の仕方とか、新しいファンとのつながりとか。何か新しいアイデアがあふれるものに変わっていけると思う」

-選手の状態の現状把握は

「みんな元気にやっているんちゃうの? 今年のキャンプを見ていても何かプロ集団になってきているんじゃないかなという手応えは俺の中にはあって。この大変な状況だけど、それぞれみんなやってくれているという信頼がある」

-優勝の予祝インタビューはどのように

「今年、キャンプが始まる前に選手の前で予祝をやらせてもらって。何回も自分のなかで繰り返しやっていくとリアルになってくる。どんどんやっていると飛行機の中とかでやっとっても、何かこうジーンと来るのよ、涙が出るというか。選手たちがチャンピオンフラッグを持ってライトスタンドのところでファンの大きな声援をもらいながら歩いている姿を、俺が一番後ろで見ている。甲子園、選手、チャンピオンフラッグを持っている、コーチの人、みんながいてくれる中で…、というのをリアルに感じていくと、すごいジーンと来る」

-シーズンの試合数が減ることには

「俺は変えられへんことは基本的に何も考えへんから。120になったけど143にしてくれ、と言ってもこれは変えにくいこと。120試合の中でどう戦うかというのは、俺らで変えられる。俺らは前に進んでやっていくべきチームだと思う。減ったから、とかは考えてない。どうやってやろうということしか考えてない」

-監督として戦い方のイメージは

「暑い時期に戦うというか、いろんなことが結構スケジュール的には厳しくなったり、体力も厳しくなったりすると思う。戦略的なことは、1シーズンというものも見ないと良くないなと思うし、しっかり考えていかないとダメ。コーチとも相談してアイデアをもらってやっていこうと思っている。けど、俺個人としては『それじゃダメだ』と言われる人も出てくると思うけど、俺は目の前の試合に全力でいいんちゃうかなというのがあって。120を思いながら戦わなあかん、考えなあかんという戦略はあると思うけど『行くだけ行ってまう』というか。目の前の試合にいって勝つという全力でいいのかなというのが、俺の中ではある」

-最短開幕となれば、あと1カ月。どう感じるか、また練習方針は

「結構時間ないな、と思う部分の方が強いと思う。その中でどうしていくか。チームがいい状態になるように、コーチはスタッフのみんなと力を合わせて。選手が一番いい状態になれるようにやっていく。選手(の気持ちの持っていき方など)が難しいなというのは思ってはいるんだけど、みんなで力を合わせて乗り越えていけると思う。やっていきます」