楽天は「投手総動員」で変則シーズンに備える。2グループ練習第1クール最終日の22日、三木肇監督がオンライン取材に対応。ベンチ入り投手の人数に「通常より1人多く入れることも1つの策。1人と言わず2人かもしれない」と明かした。最短6月19日での開幕なら、8日のチーム活動再開から約1カ月半。投手陣の負担軽減策を巡らせる。

独自の「球数・イニング制限」も一案だ。伊藤投手チーフコーチは「状態に個人差はある。いきなり100、120球投げろとはいかない」と開幕直後の先発陣の状態面を懸念。「最初は慣らし運転の時期。ロングリリーフを最低2人くらいほしい。安楽、釜田、福井、ファームで長いイニングを投げている投手でまかなっていければ」とシーズン序盤は第2先発を常備し、積極的な継投策に出る考えを示した。

昨季はベンチ入り25人中野手15人、先発を含む投手10人のケースもあった。野手への負担増は課題だが、春季キャンプから内野手の山崎幹が外野に取り組むなど複数ポジションへのトライを推し進めている。「ベンチの組み方もいろんなパターンができやすい。ただ負担はかかる。選手が前向きになれるのであれば、そういうことも進めていく」と三木監督。チーム一丸で万事に最善を尽くす。【桑原幹久】

<今季の楽天の主な投手陣>

◆先発 則本昂、岸、涌井、松井、石橋、辛島、弓削、塩見

◆中継ぎ 宋家豪、高梨、牧田、青山、久保、福井、安楽、釜田、滝中

◆抑え 森原、ブセニッツ、シャギワ