中日先発陣が虎退治で崩壊現象を阻止し、浮上のきっかけをつかむ。30日からの阪神3連戦で先発予定の柳裕也、山本、岡野ら一部投手陣が29日、ナゴヤドームで練習を行った。開幕9試合を消化して先発防御率6・32はリーグワースト。3勝6敗でリーグ5位と出遅れた最大の要因となっている。先陣を切る柳は「阪神に勝ちたい、チームを勝たせたいという思いで投げていきます」と逆襲を誓った。

「外国人の活躍は今年の阪神のひとつの売りだと思うのでキーになるのかなと思います」。柳が虎退治のポイントにあげたのはマルテ、ボーア、サンズの外国人トリオだ。さらに「個人的に近本、木浪。去年結構打たれているイメージがあるのでそういった選手ともしっかり勝負していきたい」と気を引き締めた。

チーム浮上の命運がかかる登板ともなる。前日28日の広島戦は期待の梅津が5回7失点と乱れ、開幕投手の大野雄は2度の先発で計10回10失点。先発陣の早急な建て直しが求められる中、開幕2カード目のDeNA戦で3連敗を喫した3投手が臨む最下位阪神との3連戦は重要だ。

第2戦の先発が予想される山本は「タイガース打線はつながらせてはいけない。ここというところでの1球を大事にしたい」。プロ初先発で黒星を喫したドラフト3位の岡野は「今度は2度目なので自分らしさを出して思いっきり投げたい」と意欲を高めた。3投手はこの日、ナゴヤドームのマウンドを利用し、フォーム確認も兼ねて20球程度の投球練習を行った。先発の役割を果たし、チーム浮上に貢献する。【安藤宏樹】